カーエアコンのメンテナンス方法

カーエアコンの仕組み

エアコンは快適な車の運転に欠かせない、大切な装置です。
真夏の炎天下にクーラーが故障すると、熱中症になる可能性があり、命にもかかわります。

ではカーエアコンは、どのような仕組みで作動しているのでしょうか?
まず、クーラーの仕組みからみてみましょう。
エアコンのクーラーは、気化冷却という性質を利用して車内を冷えしています。
気化冷却とは、液体が蒸発(気化)するときに、周りの熱を奪って周囲を冷却させる性質のことをいいます。
夏場に道に打ち水をすると涼しくなるのも、この気化冷却の原理によるものです。

エアコン内に充填されている気体は、コンプレッサーによって圧縮され、約80度もの高温・高圧の液体になります。
そしてこの液体が、冷却装置によって冷やされ、減圧器によって霧状に噴射されることによって、一気に蒸発して周囲をマイナス5度まで冷却。
この冷気を送るファンによって車内に送り出すことで、空気を冷やしているのです。

一方、暖房の場合は、エンジンを冷やす冷却水が利用されています。
エンジンは動かすと熱を発生して、非常に熱くなります。
熱を発生させたままエンジンを動かし続けるとオーバーヒートして故障しますから、冷却水によってエンジンを冷やす必要があります。
カーエアコンの暖房は、エンジンによって熱くなった冷却水を溜め込んで、ファンによって熱を送風して車内の空気を暖めています。

しかし、電気自動車の場合の暖房は、仕組みが異なります。
電気自動車にはそもそもエンジンがありませんから、冷却水も不要です。
そこで暖房装置は電熱ヒーターまたは、ヒートポンプ方式のいずれかが採用されています。
電熱ヒーターとは、金属に電気を流して熱を発生させます。
家庭で使う電気ストーブと、仕組みは同じです。
一方、ヒートポンプ方式の場合はクーラーの原理と同じです。
エアコン内に充填されている気体を圧縮すして液状化する際に、大きな熱が発生します。
この熱を利用して、車体を温めているのです。

カークーラーの故障の原因で多いのがエアコンガスの不足

では、エアコンの故障の原因はどのようなものがあるのでしょうか。
クーラーの場合、主な原因は冷媒となる気体、つまりエアコンガスの不足です。
エアコンガスは何度使っても減ることはありませんが、車は常に振動していますから、振動による衝撃で配管の接合部分がずれて、わずかに隙間ができることがあります。
この隙間からエアコンガスが漏れ出すと、ガス不足になります。

エアコンガスの不足が原因の場合は、ガスを充填すれば元通りになります。

エアコンガスの不足以外では、エアコンガスを圧縮させるコンプレッサーの不具合もクーラーの故障の原因となります。
コンプレッサーはかなり複雑な構造をしていますから、コンプレッサーの不具合を自分で修理するのは困難です。
場合によっては、コンプレッサーの交換が必要なことも少なくありません。

次に、暖房が故障する原因をみてみましょう。
故障の主な原因は、冷却水不足です。
カーエアコンの暖房はエンジン冷却水の熱によって車内を暖めますから、冷却水が不足すると暖房用の冷却水が確保できず、暖房がうまく働かないのです。

冷却水が不足するとエンジンがオーバーヒートしてしまうので、暖房の不具合の前に、エンジンが不具合を起こしてエンジンがかからなくなるのが一般的です。

冷却水の不足以外では、サーモスタットの不具合が原因となることもあります。
サーモスタットとは冷却水の温度の高低によって、冷却水を流したり止めたりするストッパーのことをいいます。
エンジンをスタートさせた直後は、サーモスタットのストッパーは閉じており、冷却水の温度が上がっていきます。
そして水温が上がるとサーモスタットを開いてラジエーターへと送り、ラジエーターによる風で温度が高くなった水を冷却させます。
こうすることで、常に冷たい水でエンジンを冷やしているのです。

しかしサーモスタットが劣化するなどしてうまく働かないと、サーモスタットが開いたままになり、水温が上がらなくなってしまいます。
これによって暖房が効かなくなるのです。

エアコンの不具合は、エアコンガスの充填であれば自分でメンテナンスすることも可能です。
しかし慣れない場合、ガスの入れすぎなど失敗も多いもの。
圧力ゲージで測りながら、慎重に行う必要があります。
また、最近の車には可燃性の高いエアコンガスが使われていますから危険性も高いといわれています。
できれば信頼できる修理店などとプロにおまかせしましょう。